2015年11月06日 投稿者:でじぷら記者

時代の流れとコミュニケーション・ギャップ

どの世代でも、自分が育ててもらった環境と、
自分が育てる立場になった今とは、
環境や考え方が大幅に違ってきていると思います。

私が社会人デビューしたころは・・・
デザインという仕事でコンピュータを扱うことなんて、
まるで考えられなかったアナログ時代です。
イラストレーターというソフトを使って、印刷物を作った経験がある人は、
トンボといわれる印刷に必要なアタリがあることはご存知かと思いますが、
私が新人のころは、そのトンボを引かせてもらうまでに数ヶ月はかかりました。

ここで、引かせてもらう?と思った人はデジタル世代の方です。
30年ほど前はカラス口(くち)という道具や
面相筆でトンボを引いていました。
私の先生などは1mmの間に均一な太さで、10本の線を引けるくらいに
ならないとダメだと繰り返し練習させられました。
今では学生さんでも、今日初めてイラストレーターというソフトを
触る人でも誰もがソフトを使ってトンボを引けるんです。
数ヶ月かけていたことが数秒でできてしまうほど
時代のスピード感は早くなってきたということですね。

私たちの時代にはゆっくりと育ててもらっていたものが、
今は即戦力を期待され、表面的には仕事で使えるような技術を教えつつも、
それはマニュアル重視だったり、成功パターンの踏襲であったりしませんか?

30年ほど前は、今で言う職場のオフ会とでも言うのでしょうか・・・
仕事が終わって、みんなで食事に行くことも多く、
そこでいろいろ注意されたり、教えてもらったりする機会がありました。

私たちの前の世代もそのまた前の世代も、そうしていろいろな会社のこと、
社会のことを学んでいきました。

時代はまだバブル期でした。
就職活動でも、自分の好きな仕事ややりたかった仕事、
会社の説明会や就職試験を受け、
有り難いことに1人に何社も採用通知がいただけるような時代でした。
そして、終身雇用、年功序列、業績は右肩上がり、
良くも悪くも昭和という時代そのものでした。

私の新人時代から10歳ほど若い世代は、こういう上司部下の関係での
飲み会からは一歩引いていた世代でした。
仕事が終わってまで上司と仕事の話をしなくちゃいけないなんて、
苦痛という考え方で、私自身も教える立場になったころ、
自分たちのときとは違う世代の考え方に戸惑ったものでした。

今、会社の飲み会では、社員たちとは彼らが何に興味を持って、
どんな話をするのかを聞くようにしています。
あえて仕事の話はしないようにしていました。
振り返ってみると、その時代の影響かもしれませんね。

その後、バブル経済が崩壊し、就職氷河期と呼ばれる時代になり、
新社会人の人たちの考え方もまた変わってきました。

上司との飲み会には積極的に参加していろいろと教えてほしい
という要望が高くなってきたというのです。
面接などで声を聞いてもどんどん話しを聞いて、
成長していきたいという人たちが多くなりました。

そして今日のテーマであるコミュニケーションギャップが起こる訳です。

会社の上司がどんな風に話してくれるのか、
若い頃にしてもらった経験がない管理職が多いのです。
部下に自発型の取り組みを期待する管理職世代、
アルバイト時代から自由裁量や業務範疇を越えた仕事など全くなく、
決められたことをキチンとこなすことが評価されてきたバブル崩壊後の世代。
個性、独自性、マイペースをユニークだとされていた管理職世代。
指示を待ち、研修などの学習機会を好む部下たち。
そういった部下に対してどう接すれば良いのかを悩む管理職世代。

コミュニケーションをテーマにしている書籍やセミナーは多いのですが、
まずは手始めに自分自身の社会人デビューのころとは、
考え方や環境が違うことを知ることから始めましょうか。
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photo: smonkey / Shutterstock.com